水道管は、私たちの生活に欠かせないインフラの一部でありながら、その存在を意識することは少ないかもしれません。しかし、日常の中で水が安全かつ確実に供給されるためには、適切な水道管が必要です。水道管は建物の中や地下、街の至る所に存在し、私たちが使っている水がどのように供給されているかを支える役割を果たしています。この記事では、水道管の種類に焦点を当て、その多様性と特徴について詳しく掘り下げていきます。
■水道管の種類と役割
水道管は「排水管」「給水管」に分けられます。排水管は、使用済みの水や廃棄物を建物から遠く離れた下水道システムに導く役割を果たします。
・排水管の役割
排水管は、使用済みの水や廃棄物を建物から遠く離れた下水道システムに導く役割を果たします。台所や浴室からの排水、トイレからの排泄物など、さまざまな廃水を効率的かつ衛生的に処理することが求められます。
・排水管の材料
排水管に使用される主な材料には、PVC(ポリ塩化ビニル)、鋳鉄、陶器(セラミック)、PE(ポリエチレン)などがあります。各材料には特有の特徴があり、使用状況や建物の構造に応じて選択されます。
・排水管の耐久性
排水管はさまざまな廃水や化学物質に晒されるため、耐久性が求められます。また、配管内での詰まりや悪臭の発生を防ぐため、適切な設計とメンテナンスが必要です。
・給水管の役割
給水管は、水源から建物内の各所に水を供給する役割を果たします。キッチン、バスルーム、洗面所、トイレなど、生活空間全体に安全で清潔な水を提供することが求められます。
・給水管の材料
給水管にもさまざまな材料が使用されますが、主なものには銅管、PEX(クロスリンクポリエチレン)、CPVC(クロロ化ポリビニル)などがあります。各材料には柔軟性や耐久性の違いがあり、用途に合わせて選択されます。
・給水管の衛生面
給水管は飲み水や調理に使用される水を供給するため、衛生基準を満たすことが不可欠です。特に飲料水供給においては、材料の選定や定期的な清掃・消毒が重要です。
■水道管の素材
水道管の印象は鉄製が一般的でしたが、近年では多様な素材が使われています。プラスチック素材(PVCやPEX)は軽くて柔軟、施工性に優れ、耐久性も向上。エルメックス素材は耐熱性や耐薬品性に優れ、特に高温環境に対応します。これらの進化した素材は、さまざまなニーズに適応し、水道管の効率と安全性を向上させています。
・以前の水道管は鉄製が主流
プラスチック素材やエルメックス素材の台頭する以前に、主流だったのは「鉄管」「鉛管」の水道管です。耐震性と強靭さから鉄素材が使用されることが多く、水道管の素材として大きなシェアを占めていました。しかし、錆びやすいというデメリットもあり、錆から劣化につながりやすいので、そこから水漏れになるケースもあります。また、鉛についても鉛が水に溶け出すなどの健康被害が懸念されるようになり、東京都は平成7年3月31日をもって鉛管の使用を禁止しました。
・施工とメンテナンス
水道管の施工とメンテナンスは、効率的な水供給・排水システムの確保に欠かせない要素です。適切な施工と継続的なメンテナンスにより、システムの効率性や耐久性が向上し、長寿命化が期待できます。定期的な点検や清掃、迅速な修理などの手順を遵守することで、水道管の問題を未然に防ぎ、安定した水の供給を確保します。地域や国の規制も遵守しながら、住宅やビジネスにおいて確かな水の利用環境を築き上げましょう。
■水道管材のシーン別紹介
水道管にはさまざまな種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。以下に、主要な8つの水道管材について説明します。
・ポリ管(ポリエチレン管)
耐候性の高い外層と耐塩素水性の高い内層の二層構造です。
定尺30mなどの巻物なので継手が少なく済みます。
・ビニル管
塩ビ管とは、ポリ塩化ビニルでできた配管素材のことです。塩ビ管の正式名称は「硬質ポリ塩化ビニル管」で、
通称「ポリ塩化ビニル・塩化ビニル樹脂」とも呼ばれています。
塩ビ管は鉄製の管よりも流体の流れる抵抗が少なく、腐食にも強い特徴があります。軽量性にも優れており、取り扱いやすいのもポイントです。
管の厚さや用途により
VU(薄肉管)
VP(厚肉管)
HIVP(耐衝撃性)
HTVP(耐熱性)
などがあります。
・鉄管
石油やガスのラインパイプ、上下水道・工業用水の配管、ビルの給排水、消火配管、空調衛生用配管および各種プラントの配管など、配管用鋼管は極めて広い用途に使用されています。
・ステンレス管(SUパイプ)
薄肉ですが、ステンレス鋼の優れた特性から耐食性、耐衝撃性に優れているばかりではなく、衛生的で軽量です。
・鉛管
柔軟で加工が容易、耐食性があり、導電性が高いという性質を持っています。土木工事、建築、電気配線などに使用されておりましたが、現在は使用禁止となっています。
・銅管
一般家庭では給湯配管に用いられます。
耐食性が良く、温水や水に対して腐食や錆の発生はほとんどなくコンクリートや土壌に対する耐食性も良いことから給湯管などの配管工事に使用されます。
・架橋ポリエチレン管
水道用合成樹脂管の一種で、一般住宅の給水・給湯配管に主に使用します。
可とう性があるためにぐにゃっと曲がりますから、 施工性が良く、また耐熱性・耐寒性どちらも兼ね備えているという優れものです。
■再生可能資源の活用
再生可能資源の活用は、環境への負荷を軽減し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みの一環として注目されています。水道管の製造においても、以下の方法で再生可能資源が活用されています。再生可能資源の活用は、従来の資源利用方法に比べて環境への影響が低いだけでなく、将来の資源不足への対策としても重要です。水道管製造においても、より持続可能でエコフレンドリーな製品が提供されるようになっています。
・再生プラスチックの導入
使用済みのプラスチックをリサイクルし、再生プラスチックとして水道管に利用する例が増えています。これにより、新たな原料の採取を減少させ、廃プラスチックの処分問題にも寄与します。
・バイオプラスチックの採用
一部の水道管製造では、バイオマスから生産されたバイオプラスチックを使用しています。これらの素材は再生可能な原料から作られ、燃焼時のCO2排出が少ないため、環境に優しい選択とされています。
・再生金属の利用
金属製の水道管においても、再生金属の利用が進んでいます。鉄やアルミニウムなど、再生された金属を使用することで鉱石の新たな採取を減らし、エネルギーの節約に寄与します。
・環境配慮型設計
水道管の設計段階から環境に配慮したアプローチが取られています。長寿命で、修理やリサイクルが容易な構造の設計が重視され、製品のサステナビリティが向上しています。
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・2級配管技能士 月額10,000円
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